会議結果報告

第27回アジア消防長協会総会(札幌市)

2012年6月21日~22日
札幌コンベンションセンター(SORA)

第27回アジア消防長協会総会・第64回全国消防長会総会 合同開会式 上田文雄 札幌市長 北村吉男 イフカ会長 久保信保
総務省消防長長官


イフカ功労章表彰 パプア・ニューギニア消防局 サイラス局長 クウェート消防庁 アルメクラッド副長官(代理受賞)

 第27回アジア消防長協会(以下「イフカ」という。)総会は、2012年6月21日(木曜日)、22日(金曜日)の両日、札幌市の札幌コンベンションセンター(以下「SORA」という。)において開催された。
 6月21日(木曜日)10時00分から、SORA1階「大ホール」において、第27回イフカ総会の開会式が行なわれた。第64回全国消防長会総会と合同で開催された開会式は、初めに出席者全員により消防殉職者の御霊に対する黙祷が捧げられた。その後、開催地を代表して札幌市の上田文雄市長のあいさつ、続いてイフカを代表して北村吉男イフカ会長よるあいさつが行なわれた。引き続き、永年にわたりイフカ理事としてイフカの事業にご協力いただいているパプア・ニューギニア消防局のアイサック・K・サイラス局長と、クェート消防庁のジャセム・アルマンスウリ長官に対するイフカ功労賞の授与が行われ、北村イフカ会長よりイフカ功労賞の記念の楯が、サイラス局長と、アルマンスウリ長官の代理として出席したカリッド・アルメクッラド副長官に渡された。その後、全国消防長会の定例表彰が行われた後、総務省消防庁の久保信保長官、北海道知事代理として柴田達夫危機管理監、日本消防協会会長代理として石田詔夫副会長、札幌市議会の三上洋右議長よりそれぞれご祝辞を頂き、その他のご来賓の方々の紹介、祝電披露の後に、開会式は閉会した。

 開会式終了後、11時50分から、同会場にてイフカ定例会議を開催した。定例会議の議長は開催地のイフカ理事である札幌市消防局の遠藤敏晴消防局長がつとめ、初めに坂井秀司イフカ事務総長より、今回新たにフィリピン共和国からイフカ正会員として5名、イフカ準会員として1名が入会した旨の報告があった。その後、議案審議に入り、以下の6つの議案を審議した。

(総会定例会議の議案)
1. 第26会計年度(2010~2011)の事業報告について
2. 第26会計年度(2010~2011)の収支決算について
3. 第27会計年度(2012~2013)の事業計画について
4. 第27会計年度(2012~2013)の収支予算について
5. 消防救助隊の災害対応能力の更なる向上と国際的な連携強化について
6. 第28回総会の開催について

 上記1号から4号議案は坂井イフカ事務総長より説明し、すべて原案通り可決された。また、5号議案については、大阪市消防局の千福好伸局長(イフカ理事)より提案され、決議された。また、6号議案において、2014年の次期第28回イフカ総会の開催について審議され、シンガポール共和国での開催が決定した。決定後、次期開催地を代表して、シンガポール民間防衛庁のエリック・ヤップ・ウィー・テック長官(イフカ副会長)が開催受託あいさつを行った。

イフカ定例会議

 定例会議終了後に昼食となり、13時15分から開催地主催の視察研修が行われ、日本国以外のイフカ会員は札幌市内の視察を行った。また、日本国のイフカ会員は14時00分から、第64回全国消防長会総会に出席した。

イフカ各国消防事情発表第1部 佐藤有 札幌市消防局警防部長 エリック・ヤップ シンガポール民間防衛庁長官 アンディ・チャン香港消防局長

 翌22日(金曜日)は、9時20分よりSORA1階「特別会議場」において、イフカ各国消防事情発表第1部が行われ、札幌市消防局の佐藤有警防部長、シンガポール民間防衛庁のエリック・ヤップ・ウィー・テック長官、香港消防局のチャン・チョア・カン・アンディ消防局長の3名が発表した。

 10時30分からは、SORA1階正面玄関ロビーにおいて、「IFCAA2012札幌国際消防・防災展」の開会式が盛大に開催され、イフカ会長・副会長等によるテープカットの後、展示会場の視察が行われた。
 展示会場の視察後、屋外平面駐車場の特設会場において「IFCAA2012国際消防救助隊合同訓練」が行われた。

IFCAA2012札幌国際消防・防災展
  • IFCAA2012国際消防救助隊合同訓練

イフカ各国消防事情発表第2部 田辺茂 仙台市消防局警防部長 グレッグ・マリンズ NSW州消防救助局長 石井義明 東京消防庁警防部長

昼食後、14時00分より、SORA1階「特別会議場」において、イフカ各国消防事情発表第2部が行われ、仙台市消防局の田辺茂警防部長、ニューサウスウェールズ(NSW)州消防救助局のグレッグ・マリンズ局長、東京消防庁の石井義明警防部長の3名が発表した。

第2部の発表終了後、第1部と第2部の発表者6名に対して、北村イフカ会長より記念品の贈呈が行われた。
 休憩後、15時30分から同会場にて第27回イフカ総会の閉会式が行なわれ、先ず開催地を代表して札幌市消防局の遠藤敏晴消防局長よりあいさつが行われた後、イフカ副会長であるマレーシア消防救助庁のダト・ワン・モッド・ノア・ビン・イブラヒム長官によって、第27回イフカ総会の成果としての宣言の朗読が行なわれた。引き続き北村イフカ会長から閉会のあいさつが行なわれた後、恒例の次期総会開催地への総会引き継ぎ式が行なわれ、「イフカ記念プレート」が遠藤札幌市消防局長から北村イフカ会長にいったん戻された後、北村イフカ会長より、次期2014年の総会開催地であるシンガポール共和国のエリック・ヤップ・ウィー・テック民間防衛庁長官に改めて手渡され、2日間にわたる総会は成功裏に幕を閉じた。



 閉会式終了後、16時30分からSORA1階「108会議室」において、全国消防長会総会との合同記者会見が行われ、イフカ会長始め、各副会長及び理事が出席し、活発な意見が交わされた。

合同記者会見

第27回イフカ総会参加状況

・総会参加人数 528名(6月22日の開会式出席者)
・総会参加国及び地域
○ イフカ会員が属する国・地域(14ヶ国2地域)
 オーストラリア連邦、バングラデシュ人民共和国、ブルネイ・ダルサラーム国、香港、インドネシア共和国、イラン・イスラム共和国、日本国、大韓民国、クウェート国、マレーシア、モンゴル国、パプア・ニューギニア独立国、フィリピン共和国、シンガポール共和国、台湾、タイ王国
○ その他(1ヶ国)
 フランス共和国

イフカ消防事情発表

6月22日(金曜日)

9時20分~10時20分
(1) 第1部(3名)
1  「『東日本大震災』緊急消防援助隊応援活動と教訓」
 札幌市消防局警防部長 佐藤 有氏
2  「大規模災害への対応:シンガポール民間防衛庁の取り組み」
 シンガポール民間防衛庁長官 エリック・ヤップ・ウィー・テック氏
3  「高層ビルにおける消防戦略‐捜索救助と無線による意思疎通」
 香港消防局長 チャン・チョア・カン・アンディ氏

14時00分~15時20分
(2) 第2部(3名) 1  「東日本大震災による津波被害と消防活動」
 仙台市消防局警防部長 田辺 茂氏
2  「3.11東日本大震災に対するオーストラリアの対応」
 ニューサウスウェールズ州消防救助局長 グレッグ・マリンズ氏
3  「3.11東日本大震災から学んだこと」
 東京消防庁警防部長 石井義明氏 

第27回イフカ総会関連行事

○ 理事会
 6月21日(木曜日)9時00分から、SORA2階の「204会議室」において、総会運営打合せ会である理事会を開催し、総会定例会議への提出議案についての審議を行った。また、本理事会において、フィリピン共和国の5名の正会員と1名の準会員の新規入会と、クウェート消防庁長官とパプア・ニューギニア消防局長へのイフカ功労賞の授与が承認された。

○ IFCAA2012札幌国際消防・防災展
 6月22日(金曜日)から23日(土曜日)の2日間、SORA1階大ホール及び屋外展示場において、イフカとIFCAA2012札幌開催実行委員会主催による「IFCAA2012札幌国際消防・防災展」が開催され、日本国内の75社からの出展があり、2日間の合計で13,639人の来場者があった。

○ IFCAA2012国際消防救助隊合同訓練
 6月22日(金曜日)11時00分から、SORA屋外平面駐車場の特設会場において、イフカでは始めとなる国際消防救助隊による合同訓練が行われた。
 訓練は、北海道内で巨大地震が発生したとの仮定の下で行われ、日本国から札幌市消防局及び北海道内の緊急消防援助隊が参加すると共に、海外からはイフカ会員の所属する6つの消防・防災機関から各2名、計12名の国際救助隊員も参加した。
(訓練に参加した海外の消防・防災機関)
1  テヘラン消防局
2  大韓民国消防防災庁
3  マレーシア消防救助庁
4  モンゴル国家危機管理庁
5  シンガポール民間防衛庁
6  台湾内政部消防署

TOPに戻るこのページのTOPへ